人が社会に見せる履歴書には、常に「正解」が求められてきました。学歴、職歴、資格、実績。
評価しやすく、比較しやすい情報だけが並び、その裏にあった時間や事情は、最初から「なかったこと」として扱われます。
「透明な履歴書」は、そうした社会のフォーマットからこぼれ落ちてきた人生を、
評価や感情を加えず、静かに記録するプロジェクトです。
病気、空白期間、遠回り、沈黙。
履歴書には書けなかったその時間にも、確かに人生は流れていました。
これは、誰かを勇気づけるための啓発活動ではありません。
「生きてきた」という事実を、消さずに残すためのアーカイブです。